| 浴衣の利用法? |
ベッドに優しく押し付けられ、前身ごろを寛げられるとコンラッドの幾分体温の低い掌が胸元へと滑り込んだ。 「ん・・・っ」 「いつもより敏感だね。どうしたの?」 わざとらしく低められた声。 艶やかなその声色で、ユーリの思考を溶かしていく。 「浴衣って布一枚だから、こうすると焦らされているようでしょう?」 「ぁ・・・っん!」 ヒクン、と喉を仰け反らせてユーリが喘ぎ声を漏らす。 唇にキスを落とし、その喘ぎを呑み込ませ、コンラッドはおずおずと絡められてくるユーリの舌をコリ・・・と甘噛みした。 鼻にかかる甘ったるい声が室内に響く。 「は、・・・んぅ・・・っコン・・・」 薄っすらと瞼を押し上げ、ユーリは快楽に滲んだ瞳をコンラッドへと向けた。 そして、ゆっくりと腕を持ち上げる。 それは、一種のユーリのおねだり。 浴衣の裾を乱し、胸元を肌蹴させたその姿はどんな娼婦よりも艶かしく美しい。 中途半端に腰で布を抑えていた帯をするりと解き、ベッドの下へと滑り落とす。 「あぁ・・・っひ、ぁ!」 太股から脇腹にかけてのラインを撫上げられて、ユーリはいやいやとしがみ付いたまま首を振った。 それでも執拗に撫上げてくる手に、知らず涙が零れ落ちる。 「ユーリ・・・ここ、もうこんなにして」 「やっん・・・言っちゃヤダ・・・っ」 さっきからその存在を主張していたユーリの欲心は、グズグズに雫を零しコンラッドの手を汚していた。 くちゅ、ぐちゃ・・・ 卑猥な音が耳を侵し、更にユーリの熱を昂ぶらせる。 「あ、あっ・・・コンラ、ドも、脱いで・・・っ」 未だに乱されてない目の前の恋人の姿に、ユーリが不服そうに眉根を寄せた。 それに柔らかい笑みを浮かべ、コンラッドはユーリに回していた手を離すと身体を起こす。 「ぁ・・・」 「少しだけ、待ってて?」 ユーリの髪にちゅっと口付けを落とす。 そうしてしゅるりしゅるりと衣擦れの音を響かせ、コンラッドはユーリに着付けてもらった浴衣をひらりと身から落とした。 裸体を光に晒し、コンラッドは再びユーリの上へ覆いかぶさる。 中途半端に脱がされたユーリの上体を起こすと、肩から滑り落ちた浴衣が腕だけで留まりいやがおうにもこちらを煽っているように見せた。 「コンラッド・・・も、いい・・・?」 熱を持て余したままのソレをコンラッドの鍛えられた腹部に擦りつける様に擦り寄ると、少し乱暴に腰を引き寄せられる。 そのまま膝の上に跨ってコンラッドの首筋に腕を絡めた。 「そのまま腰を下ろして。・・・自分でやってごらん?」 「んっ・・・」 促されるままおずおずと腰を沈め。 コンラッドの欲心の先端が秘部に触れた瞬間、ビクっと身を竦めた。 「はっ・・・んんっ・・・コン、ラ・・・っ」 「ダメだよ。ほら、もうちょっと」 コンラッドはユーリの腰を掴み、半ば強引に腰を下ろさせた。 「あぁっや・・・っんー・・・!!」 じゅぷり、と卑猥な音を響かせコンラッドの欲心は根元までユーリに呑み込まれた。 乱れた呼吸を整えるかのように何度も肩を上下に揺らしていたユーリは、ヒクヒクと下腹部を痙攣させる。 それを合図とするかのように、コンラッドは腰を揺らめかせた。 「ひぁぁっ!」 胸を仰け反らせ、ユーリは大きく喘いだ。 しかしコンラッドはそれだけに留まらず、更に腰をグラインドさせた。 まるで獣と化したかのように一心にユーリを欲する。 「あ、あ、んぅっ」 ただ揺さぶられるユーリは快楽の波に翻弄されまいと必死にコンラッドにしがみ付いた。 もうどこから繋がっているのか・・・。 熱を分かつ場所も、唇も、肌と肌も。 全てが溶け合い、交じり合ったかのように感じる。 「コンラッド・・・っ」 「ユーリ・・・っ」 一層深く穿たれたとき、どちらともなく登りつめた欲望を吐き出した。 くったりと意識を手放したユーリの身体をベッドに寝かせ、コンラッドもまたその隣に身を横たえる。 まさか昼日中からこんなことになろうとは。 「・・・まぁユーリが来たことだし、今日の仕事は他の者に回るだろうけど。」 こちらに流されたときの疲れもあったのだろう、ユーリはすやすやと寝息を立て、深い眠りに落ちていた。 水流を通ってこちらに来る為、かなりの体力を消耗するはずだ。 汗で額に張り付いた前髪を払い除けてやり、現れた部分に触れるだけの口付けを落とす。 「おやすみ、ユーリ。ゆっくり休んで、起きたらまた元気な笑顔を見せてくださいね」 瞼、頬、最後に唇にキスをして、コンラッドはほわりと微笑んだ。 そして。 「それにしても、浴衣とは随分と画期的に出来ているんだな」 ちょっとだけ黒い影をその背後に立ち昇らせた。 |