+ 触れる温もり +




「んん・・・ふ、ぁ、んっ」
 深い口付けの合間に、気遣うように触れてくる手。
 触れる唇も、熱を持ってどちらの温度なのかわからない。
「ん・・・っは・・・こんら・・・ど・・・」
「・・・大丈夫?辛かったら言って。止めるから」
 宥めるようなキスが、眦に降りてくる。
 体が言うことを利かないせいで、上手くコンラッドに縋れない。
 そのせいで、酷く歯痒かった。
 ユーリはどうにかコンラッドに腕を伸ばして、青年の頭を抱きこんだ。
「へー・・・き、だいじょぶ・・・」
 やっと得られた温もりに、ユーリはほっと安堵の息を吐いた。
 そう思ったのも束の間、コンラッドの唇が胸の突起を掠めたことでぴくんと体が強張った。
 何とも言い難い快感が体の奥深くで疼く。
「ぁっ・・・ダメ・・・!」
「イヤ?・・・ここが弱いでしょう、ユーリは」
 そう言ってぱくん、と突起を口に含んだ。
 舌先で巧みに飾りを弄ぶ。
 その度にユーリの肢体がヒクヒクと震え、飾りも硬度を増した。
 コリ、と甘噛みしてやると、艶やかな声でユーリが啼く。
「あぁっん・・・ふぁ・・・っ」
 弱々しい力でコンラッドの頭に縋りつき、ユーリは襲い来る快感に耐える。
 もう、声なんて抑えていられる余裕などなかった。
 彼の温度に、匂いに包まれて、より一層体が彼の愛撫に反応する。
「やぁっ・・・も、コンラッド・・・っ」
「まだだよ。もう少し我慢して?」
 生理的な涙を溢れさせて、濡れた瞳を向けてくる愛しい恋人に、コンラッドはふわりと微笑んだ。
 美しいと思う。
 真っ白なシーツの上に波打つ黒髪も、快感に濡らす瞳も。
 日焼けすることのない、白い肌を持つ体も―――。
 その一つ一つが美しく、優美で、――愛しい。
 胸の突起を指で弄くりながら、コンラッドはそんなユーリの熟れた様な紅い唇に吸い付いた。
「ん、ん、ぁっふ・・・っ」
 口腔を味わう様に舌を這わせ、最も奥まったところで縮こまる柔らかい肉厚に下を絡ませ。
 余すことなく犯しつくすと、惜しむように唇を離す。
 つ・・・、と銀の糸が束の間二人の舌先を繋いで。
「ユーリ」
 名を呼べば、荒い呼吸を繰り返す中、薄っすらと瞼を持ち上げてこちらを見つめてくる。
「コ・・・ラッド・・・、ひぁあ!」
 突然今までにない快楽に、ユーリは悲鳴に似た声を上げた。
 すでに先走りで濡れそぼっていた己の欲芯に、コンラッドが手を這わせてきたのだ。
 ぎゅっと強く握りこまれただけであっけなく欲望を迸らせてしまう。
「我慢してって、言ったのに」
「ご・・・め・・・っ」
 コンラッドの苦笑の混じった声に、ユーリが思わず謝罪の言葉を述べる。
 しかし、それがそもそも間違っていた。
 ユーリの言葉にコンラッドは厭らしく口角を持ち上げて、云わば何かを企んでいる様な笑みを浮かべた。
 さっきユーリが射精して濡れた手を、再びユーリのものに絡ませる。
 同時に同じくユーリの放ったもので濡れた秘所につぷ、と指を差し入れた。
「あ!んぅ・・・やぁっ」
 力が入っていなかったせいで、秘所へと差し入れた指は抵抗もなく奥まで飲み込まれた。
 前と後ろを同時に弄られたことによって、またもや欲芯は屹立し、その存在を主張する。
「まだ足りない?」
 まるで強請るように腰を浮かせるユーリに、コンラッドはくすんと笑った。
 そうして何を思ったのか、破裂寸前のソレをぱくりと口の中へ。
「やぁっ!ダメっ・・・イっちゃっ」
「もう?」
「く、口の中に、入れたまま、しゃべんな・・・っ」
 敏感なところに舌や歯が当たって、それだけでもう達しそうになる。
 爆発しないように己の中で抑制するも、コンラッドの巧みな舌は厭らしくユーリの性感帯を刺激した。
「あ、あぁっコンラッド・・・っ」
「しょうがないですね、辛いだろうけど今度こそちゃんと我慢してください」
「やあぁぁっ」
 爆ぜそうな欲芯の根元を、コンラッドはぎうぅっと掴んだ。
 暴れ狂う熱が、出口を見失い体の中を掻き回す。
 そうして後ろに差し入れた指を緩々と動かし、穴を拡張して三本まで増やす。
「や・・・おねが・・・っ恐いよ・・・こんらっど・・・っ」
 縋りつくものがなく、不安と強烈な快感にユーリはボロボロと涙を零した。
 コンラッドはそんなユーリの涙を舌先で掬い取って、宥めるように瞼や頬にキスする。
「・・・挿入るよ」
 指を引き抜いて、代わりに自らの欲望を秘所に宛がう。
 ユーリの欲望を塞き止めた手はそのままに、コンラッドは一気に奥へと突き立てた。
「あぁぁっ!」
「くっ・・・力を抜いて、ユーリ」
 すぐに動こうとはせず、コンラッドはユーリの呼吸が整うのを待ち、それから空いている右手でユーリの体を己の膝の上へと抱き上げた。
「ひあぁ!・・・ぁっ・・・」
「ちゃんと掴まって。大丈夫、ここにいるでしょう?」
 優しく、その温もりを確かめさせるようにユーリの腕を取って自分の首へと腕を回させる。
 そうして二度、三度とユーリの背を撫でた。
「こん、らっど・・・」
「うん、ここにいます。だから、大丈夫」
 落ち着いたのを見計らって、コンラッドはずん、と体を揺らした。
「んぁっあぁ!」
「ユーリ・・・っ」
 もうあとは求めるままに。
 快楽の波を求め、貪るように口付け合う。
「あ、あ、んぅっはぁ・・・っん」
 きゅぅぅっと、一層ユーリに締め付けられ自分が果てる寸前にユーリの欲望を戒めていた左手を離す。
「ひっあぁ―――!」
「っ・・・」
 ひくん、と一度大きく体を震わせると、ユーリはぐったりとコンラッドに凭れ掛ってきた。
 そのあとには穏やかな寝息が聞こえてくる。
「・・・少し、無茶させてしまったかな・・・」
 コンラッドは自分の行動を思い浮かべて苦笑を零す。
 もちろん、少しどころの話ではない。
 ゆーりの体を抱きしめたまま、コンラッドはベッドの中に潜り込んだ。
「明日起きたら怒られる・・・よな、やっぱり」
 すぅすぅと深い眠りに落ちたユーリの頬を撫でて、その瞼に唇を押し当て。
 それでも手放せない温もりだから、コンラッドはそのまま瞼を閉じた。
 もちろん、繋がったままで。






 翌朝、ユーリの怒鳴り声が響いたのは言うまでもない。








 と、言うことで・・・やりすぎました(滝汗)
 うっわーコンラッドが黒いよ!
 黒すぎて恐いよっっ!
 あんたけが人に何処まで鬼畜働いてんだよー!!
 って、書いたのは私なんですけど・・・。
 予想以上に黒いできばえで、自分でもビックリしました。
 ごめんね、ユーリ。でもコンラッドの愛は確かだからね!




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