WEB CLAP 1

in 地球


「ふぇ・・・くしっ」

 くしゅんっくしゅ!

 ズズズ・・・と鼻を啜る音に、村田は隣に視線を向ける。
「どうしたの、渋谷。風邪?」
「うー・・・いや、風邪ではないと思うんだけど・・・」
 その間にもまた3回連続でくしゃみが出る。
 そんなユーリを見つめ、ダイケンジャーはポツリと呟いた。
「んー・・・誰か渋谷の噂でもしてるのかな?」
「うわさぁ〜?誰だ〜おれの噂話なんかしてる奴は・・・ぇっくし!くしゅっくしゅん!」
「おー、お見事」
 ぱちぱちと手を叩かれても嬉しくない。
 いい加減くしゃみの連発で体力的にも疲れてきたユーリは、じと目で横を睨みつけた。
「・・・人事だと思いやがって」
「だって僕は噂立てられる様なことしてないし?その点渋谷は話のネタがゴロゴロゴロゴロ・・・」
「ゴロゴロゴロ・・・ってそんなにねーよっっ」

 そうかな?

 幾分低められた声音に、ユーリはたじろぐ。
 眼鏡が光を反射しているため、村田が今どんな表情をしているのかユーリにはわからなかった。
 居心地悪い沈黙が10秒、20秒・・・そして30秒が経過したと思われるころ。
「・・・な、何かあるのかよ・・・?おれの噂」
 沈黙に耐え切れずに口火を切ったのはユーリ。
 それに口角を持ち上げ、村田は答えた。
「そうだねぇ・・・。まぁ今現在一番持ちきりの話とされてるのは当然陛下トトかな。あとは君とウェラー卿の進展と、・・・・ああ、案外そのウェラー卿本人がしてたりしてね。」
「してたり・・・って、おれの噂話をか?」
「それ以外に何があるって言うんだよ、君は」
 呆れた眼差しを向けてくる村田にユーリは眉間に皺を寄せた。
「あいつがおれの噂話って想像できないんだよ」
「そう?僕としてはもうあれこれ思いついてしょうがないんだけど・・・って、本当に大丈夫?渋谷」
 またしてもくしゃみの連発に、さすがに村田も心配そうに顔を覗き込んできた。
「噂でも何でもいいから、いい加減止めて欲しい・・・・」
 盛大な溜息と共に大きく息を吐き出す。
「ったく、これで本当にコンラッドの仕業だったら覚えてろよ・・・っ」
「んー、彼の場合笑顔全開で迎えそうだけどね。それに・・・」
「・・・それに何だよ」


 彼の場合、噂話じゃなくて惚気話だと思うけど。


 そんな事を目の前の人物に言ったものなら間違いなく顔から湯気が出ることだろう。
 それでからかってもいいのだが・・・今日は止めておこう。
「何でもないよ」
 にっこりと微笑むと、取り敢えず総合漢方薬飲んでおきなよ、と言って村田は何処からともなく『○田胃散』を差し出した。


 ・・・それは果たしておれへの挑戦状なのかな、村田君?



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